図書館で借りた本
二十四節気は、春夏秋冬の四季の一季をさらに六節気に分け、季節の移り変わりをより詳細に反映したものです。この二十四節気は2016年にユネスコの無形文化遺産に登録されたそうです。世界的にも評価されているんですね。
季節の移り変わりに名前がついているなんて、ステキだなぁと思い図書館で探してみました。今回借りたのはこの3冊です。

心とからだをもっと元気に 二十四節気を楽しむ薬膳 (2018/6/1) 薬膳健康づくり研究会
この本がとても面白いです。二十四節気ごとのおすすめ食材、取り入れたい立法(健脾益気など)、おいしそうな献立。今回はこちらの立春のページを取り上げたいと思います。

二十四節気でわかる 園芸作業 (2009/2/27) 山田幸子
二十四節気ごとにやるべき作業、やり方などがかいてあります。この時期にこういうお花が植えられるのか、こうやって種まきするんだ、など読みごたえありそう。夜、ゆっくり布団の中で眺めようと思います。

わくわくほっこり二十四節気を楽しむ図鑑 (2018/1/26) 君野倫子
どんな行事があって、どんなものが食べられていて、どんな道具があるか、など二十四節気を交えて紹介しています。昔の風習など、へーって思える内容がぎゅっと詰まっています。
立春
一年の最初の節気で、旧暦での年のはじめです。
陽気が上昇し万物が芽生え、人体の新陳代謝が盛んになります。
二十四節気をさらに三候にわけたものが七十二候になります。(24×3)
立春の初候は「東風凍(こおり)を解く」次候が「黄鶯睍(うぐいす)睆(な)く」末候が「魚氷に上(あが)る」冬から春へ移行していることを思わせる言葉
体内の陽気を体表へ発散させる準備期間に入りました。春といえどまだまだ冬の寒さが残っています。寒さから身体を守りながら、春に活躍する肝がのびやかに働けるように食材を選びましょう。
さつまいも、大豆、鮭、えび、しょうが、香菜、にら、ねぎ、よもぎ、なつめ(大棗)
献立いろいろ
炒り豆ごはん
米 1.5cup
炒り大豆 1/2cup
しらす干し 20g
酒 大2、塩小1/2、水450ml
しらす以外を釜に入れ30分。炊飯後、軽く炒ったしらすを散らす。
胃腸の調子を整える大豆に、気血を補うしらす干しを加えました。
にらとエリンギの煮びたし
ニラ 1束
エリンギ1pc
しらす干し大2
だし汁 100ml、しょうゆ少量
だし汁を火にかけ、エリンギを加えて1~2分。ニラとシラスを入れ、さっと煮る。
身体を温め腎の働きを高める作用があるニラは、立春のおすすめ食材です。
よもぎごはん
白米 1cup
もち米 1/2cup
さつまいも 150g
なつめ 5~6粒
よもぎ(乾燥) 10g
酒 大2、ごま塩 少量
米は30分浸水、なつめは水で戻す。よもぎは熱湯に入れ再沸騰したら取り出して冷水にとり水気をしぼる。さつまいもは1cm角。すべてを入れ2合の目盛まで水をいれ炊く。
気を補う穀類と、血の流れをよくするよもぎを組合わせたごはんで、身体が温まり元気が出ます。
いわしの卯の花詰め
いわし
玉ねぎ
人参
おから
豆乳
だし汁、しょうゆ
①いわしは頭とワタを除き塩水で洗い、手開きして中骨を除き下味(酒、塩こしょう)をつける。②みじん切りにした玉ねぎ、人参をよく炒め、おからを加えて軽く炒める。だし汁を加え水分をとばし、豆乳で耳たぶくらいの硬さになるまで水分をとばす。③腹に小麦粉をふり、②を詰め、両面こんがり焼く
気血を補ういわしや、胃腸の機能を整えるおからと豆乳を使った料理です。
かす汁
塩鮭 2切
大根 100g
人参 50g
ごぼう 60g
里芋 2個
長ネギ 1/2本
三つ葉 1/2束
しょうが 1かけ
酒粕60g、味噌大2、水4cup
胃腸を温める鮭や酒粕を使い、まだ残る寒さ対策になる具だくさん汁です。
利休まんじゅう
小麦粉 80g
黒砂糖 50g+水30ml 水につけておきとかす
重曹1/3+水1/3 水ときする
なつめ4 水で戻して餡150gとまぜ、八等分。
①ふるった小麦粉、重曹を溶かした黒砂糖にいれ混ぜる。②粉打ちし、①を手に粉をつけながら数回折り畳み耳たぶくらいの硬さにする。棒状にまとめ8等分。③餡をくるむ。④湯気のたった蒸し器に固くしぼった布巾を敷き、③をのせ霧を吹き強火で10分蒸す。④すだれにのせて冷ます。
脾胃の働きを高め、心をおだやかにします。
金柑陳皮茶
金柑 4個
陳皮 5g
ウーロン茶 10g
熱湯 4cup
金柑を薄切りにし、陳皮は刻む。湯呑茶碗に少量ずつ入れる。②ポットに茶葉を入れ熱湯をそそぎ1~2分おき、湯呑にいれる。
気の巡りをよくし、痰を取り除く働きのある金柑・陳皮をいれたお茶です。
『心とからだをもっと元気に二十四節気を楽しむ薬膳』薬膳健康づくり研究会著(東京農大出版会)より
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