陰と陽
世の中のすべての事物は、陰陽で説明できると考えていました。中医学の理論体系を基礎からつくりあげた中医学の経典「黄帝内経」で書かれています。
天にはまず陰陽がある。陰陽は天地を形成する。
軽い気は昇って陽である天となる。
重い気は下降して陰である地となる。
陽は表面、上部に集中し、上の竅(あな)から出る。
陰は内面、下部に集中し、下の竅から出る。
火は熱い性質があり、陽である。
水は寒い性質があり、陰である。
同じように男は陽、女は陰である。
陰陽は互いに影響しあう
例えば、水は火を消し、火は水を蒸発させる
陰陽は互いに協調しあうべきである。
陰は内で陽を使い、陽は外で陰を守る。
「まんが黄帝内経ー中国古代の養生奇書ー」より
また、陰陽どちらかが強すぎてもダメで、バランスが崩れると陰陽失調となり、疾病をまねくことになります。

冬至が陰の頂点で、その日からどんどん陰は減っていきます。逆に、一番陽が少なく、その日からどんどん陽は増えていきます。そして春分を境に、陰と陽が逆転します。
立春の今は、陰>陽 陰がまだ強いのがわかります。そのため2月には、陽気を生長させるため、にらを食べて心気を養うといいます。
春の養生
春は立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨の6節気からなります。寒い冬から少しずつ暖かくなり、冬眠していた万物は生長、発育、成長の時期に入ります。陽気が強くなるにつれ、植物は萌芽し、新緑が出てきて、花は鮮やかに咲き、動物たちは目が醒めて外に出ていくようになります。
また春は、五臓のうち、肝臓の機能がさかんになります。身体のなかでいちばん血液を豊富に含む臓です。「血の気が多い」という言葉の通り、興奮状態になりやすいのが春です。
朝ははやく起き、朝日をたくさん受け、リラックスして陽気の生長をうながすように心がけたいです。
今日の一品~にらと人参の野菜炒め~

ニラと人参の野菜いため
にら(温/辛/肝・胃・腎 温裏類)
人参(平・微温/甘・微辛/肺・脾・心/養血類)
くるみ(温(熱)/甘/肝・腎/滋陰類)
春になったとはいえ、まだ陰が強いです。2月はニラがおすすめということで、またあたためレシピになりました。ご自身の身体とお天気とお店にある特売品と相談しながら、一品を作ってみてくださいね。
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